酵素はなぜ必要なのか人が必要な栄養素とは

【酵素はなぜ必要なのか】

地球上の全ての生物を100% とすると、
動物は 3%  植物は 6%  微生物は 91% の比率である。
圧倒的な数の微生物たちがつくり出す、「酵素」 をキーワードとして、
全ての生物の
「命」 が永遠に循環する。




【人間が必要な栄養素とは】

人間が健康に生きるためには
「3大栄養素」「第4の栄養素」
「第5の栄養素」「第6の栄養素」
「第7の栄養素」(ファイトケミカル類)が必要です。



【酵素はなぜ必要なのか】

酵素とは ・・・・・・・ ?

宇宙は138億年前に誕生し、地球が誕生したのは約46億年前とされています。地球上での生命の誕生は、約40億年前で単細胞生物(核を持っていない)とされています。 なんと! 驚くことに、この単細胞生物に酵素が存在し、細胞分裂を繰り返すたびに、細胞と酵素は増え続けたのです。そして、単細胞生物の中から真核生物(核を持っている) へ、多細胞生物へと進化しました。どんなに進化を繰り返しても、生物細胞と酵素は切り離すことができない関係にあり、必ず一緒に存在し、必ず一緒に進化するものなのです。ほとんどの初期生物は、長い年月を海の中で増殖と進化を繰り返し、その中から陸上に進出した生物が現れたのは、約5億年前とされています。さらに進化は進み、陸上植物や陸上動物となり、人間は動物の中で一番あとに誕生した「後輩」なのです。人類の誕生は、約600万年から700万年前とされています。


酵素は、どのように作られるのかは、生物細胞内に取り込まれた物質(要素)は、生体内で 「デンプン」(養分)として合成され、そのデンプンから、糖質、たんぱく質、脂質、ビタミンなどが作られます。そのたんぱく質を主成分として作られた「高分子化合物」 が、「酵素」 なのです。酵素は、細胞が作ったかに思えますが、逆に細胞を作るために不可欠な物質でもあるのです。「ニワトリが先か? 卵が先か?」「細胞が先か? 酵素が先か?」現代においても、意見が分かれる位に不思議な事なのです。これを解明や理解をするためには、宇宙的な目線で発想をするしかありません。宇宙の星がその寿命を終えるとき、星は縮んで縮んで最後には爆発し、チリやガスとなり、又、チリやガスが集まり、「新星」となるように、「星が先か? チリやガスが先か?」 と、どこか似ているように思えます。


酵素の研究について
1800年の始め頃に、世界で初めて「アミラーゼ酵素」 が発見されたことで、その後、酵素研究が盛んになり、1894年、ドイツの分子生物学者「エミール・フィッシャー」 が、酵素反応を受ける物質と触媒として生体化学反応を起こす酵素との関係を「鍵」「鍵穴」 の関係にたとえ、一致しないと反応しない事「基質特異性」 があることを発表し、これを機に酵素研究は加速度的に進みました。 なんと! 20世紀の100年間に「酵素研究」で功績があった世界中の学者の方々が、「ノーベル賞」 を11回も受賞したのです。


21世紀になっても、酵素研究はますます盛んで、一般食品、発酵食品、加工食品、工業、医療の分野まで活用が拡がっています。そして、ついに「人工酵素」 も合成されるようになり、本格的な実用化が始まりました。最も身近なものとしては、洗濯用の 「たんぱく質分解酵素入り粉洗剤」 や台所用の 「脂質分解酵素入り食器洗い洗剤」 などです。


最近の「酵素」 についての一般的な考え方としては、次のように説明されています。
生物の体内での化学反応は、すべて酵素が触媒として働いて起こります。この触媒として働く物質類を、「酵素」と呼びます。
普通、工場などで行われている化学反応は、高い温度や強い圧力を必要としますが、生物の体内で起こる生体化学反応は、体温と同じような温度や自然界の空気圧(1気圧) で行わねばならないために、「触媒」 として酵素が不可欠なのです。
「生体化学反応」とは、解りやすく説明させていただくと、肉を食べたら「アミノ酸」に、動物脂肪や魚油や植物油を食べたら「飽和脂肪酸」 や「不飽和脂肪酸」 に、米や麦などの炭水化物類は「ブドウ糖」 にと、形を変えなければ体内では活用できません。この形を変えるために「酵素」が必要で、形を変えることを、 「生体化学反応」 と呼んでいます。
酵素が行う反応特性には、原則として、「一個の物質に対して、一個の酵素で反応すること」 や、 「基質特異性」と云って、鍵と鍵穴の関係(第一次過程) と云われるようにたんぱく質分解酵素はたんぱく質だけしか反応しないことや、 「反応選択性」 と云って、反応する目的(第二次過程) が決まっていてその反応以外のことは行わない、という大原則です。
この大原則に従って、生物の生命活動(消化、吸収、物質移動、代謝、排泄、遺伝子に係わることなど)全てに、酵素は係わっています。酵素はただの物質ですが、まるで生き物のように判断力を持って行動しているようで、とても不思議な物質なのです。


生体化学反応の代表的な酵素類としては、次のようなものがあります。
アミラーゼ(糖質分解酵素)、プロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)、リパーゼ(脂質分解酵素)、ATP合成酵素(エネルギー代謝酵素)、オキシゲナーゼ(炭素と酸素を固定する光合成作用)、シトクロムP450(薬物分解酵素)、カタラーゼ(活性酸素の分解)、DNAポリメラーゼ(DNAの複製と修復)、RNAポリメラーゼ(遺伝子の発現)、ヌクレアーゼ(DNA、RNAの編集・核酸の代謝)、キナーゼ(伝達物質)、フォスファターゼ(脱伝達物質)、DNAメチラーゼ(遺伝子発現の制御)など 他多数、 多数と云うよりは、無限大のようなものです。
酵素は、「種類」 だけではなく、その種類ごとの「必要量」 も、同時に満たさなければなりません。どの位の「酵素量」 が必要かと云うと、酵素反応の速度から推測することができます。反応する基質(物質)によっても多少異なりますが、最大では 「1秒間に百万回」 (百万個の酵素が必要)、行われているとされています。


人体では、5,000種類の酵素が働いていると云われています

ちなみに、人体では約5,000種類の酵素が働いていると云われております。その内、体内で合成されている酵素(体内酵素と云われています)は、約3,000種類で、食べ物として取り込まなければならない酵素(体外酵素と云われています)は、約2,000種類です。

「体内で合成されている酵素」は、そのほとんどが腸内の微生物が作り出します。腸内には、善玉菌(乳酸菌、ラクトバシルス菌など)、悪玉菌(大腸菌、ウェルシュ菌、メタン菌など)が生息していて、それぞれの名前のごとく、善玉酵素と悪玉酵素を生成します。善玉菌と悪玉菌の腸内での比率(増減)は、善玉菌の好む食べ物(食物繊維など)、悪玉菌の好む食べ物(肉類など)と、どちらを多く食べたかで決められてゆくのです。
人体は、約60兆個の細胞で構成されているとされていますが、人体に生息している微生物は、なんと! 100兆個と云われています。微生物が人間に寄生しているように思われていますが、微生物に人間が寄生しているようなものであり、人間は、微生物無しでは生きていくことが出来ない位、重要なパートナーなのです。


「食べ物と一緒に摂取しなければならない酵素」とは
動物(人間)の「食事」 とは、他の生きていこうとしている生物の命を無理やり奪って食べることで、自分の命を生かしている事なのです。自然界ではこれらを 「食物連鎖」 と云い、人間以外のほとんどの生物たちは 「丸ごと食べて」 又、「丸ごと食べられる」 ので、「栄養素」 や 「酵素」 など、細かく考えて食べる必要がありません。人間は、 「火」 を使って食べ物を調理するため、加熱により栄養素や酵素が壊れてしまうため、その不足分を補うことを考えなければならないのです。そうかと言って、火を使わない 「生食」 にしたら、消化不良や雑菌類に負けてしまいます。火を使うことを止めずに、失った栄養素と酵素を補うために、先人たちは農耕文化を発展させ、 「発酵食品」「天日干しの乾燥保存食品」 を考案し、活用して来たのです。
現代は、殺菌剤、防腐剤、食品添加剤などを活用し、とても便利な 「加工食品」 や 「調理済み食品」 が主流となりつつあります。どんなに時代が進んで便利になっても、 「発酵食品類」「天日干し乾燥保存食品類」 や生物多様性豊かな 「有機栽培された旬の野菜類」 の重要性は、変わらないのではないでしょうか。


「酵素」は、良く働ける条件と、壊れてしまう条件などがあります

人間に有益な酵素類を「善玉酵素」と呼び、有害な酵素類を「悪玉酵素」と、一般的には使い分けられています。「発酵食品」とは、食品に善玉菌が関わって発酵し、善玉酵素(抗酸化酵素)が充満した状態になった食品のことです。これとは反対に、食品に悪玉菌(ばい菌)が関わって腐敗発酵すると、悪玉酵素(酸化酵素)が充満し、悪臭をはなち、無理に食べると死に至る危険物となります。

「善玉酵素」が良く反応する」ためには、下記の条件が必要です。
①酵素は、水分があることが最適。・・・・・・(水分の少ない空気中は適していない。)
②酵素の最適温度は、30~60度。・・・・・・・(30度以下は反応が鈍く、60度以上は壊れる)
③酵素は、地球上の常圧、1気圧が最適。・・・・(人工的な高圧や低圧は壊れやすい)
④酵素は、pHが中性が最適で、その前後もやや適している。・・・・・(強い酸性強いアルカリ性では壊れる)

※この様に、善玉酵素の良く反応できる必要条件と、発酵菌を扱う時の条件はほぼ同じなので、ご家庭で発酵食品(味噌、漬物、糀、粕漬けなど)や乾燥野菜、肉や魚のくん製作りなどの参考にして下さい。又、市販の「発酵食品」や「加工食品」など、ご購入する際の知識として活用して下さい。


【人間が必要な栄養素とは】

人間が健康に生きるためには
「3大栄養素」「第4の栄養素」
「第5の栄養素」「第6の栄養素」
「第7の栄養素」(ファイトケミカル類)が必要です。

※必須栄養素とは、体内で合成できない栄養素なので、食べ物として必ず摂取しなければならない栄養素のことです。


3大栄養素の【1】・・・糖質・・・・・・・・・・・・・ 炭水化物、糖類
3大栄養素の【2】・・・たんぱく質・・・・・・・・・・ 植物性たんぱく質、動物性たんぱく質
3大栄養素の【3】・・・脂質・・・・・・・・・・・・・ 不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸
第4の栄養素・・・・・必須ビタミン類(18種類)・・・ ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB15、ビタミンB17、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンH、ビタミンK、ビタミンP、葉酸、リノール酸、コリン
第5の栄養素の【1】・・必須ミネラル類(20種類)・・・ カルシウム、カリウム、亜鉛、鉄、ケイ素、銅、ナトリウム、ホウ素、フッ素、マンガン、マグネシウム、モリブデン、ヨウ素、リン、セレン、臭素、コバルト、塩素、クロム、硫黄
大5の栄養素の【2】・・必須アミノ酸類(8~10種類) メチオニン、バリン、トレオニン、トリプトファン、リジン、ロイシン、イソロイシンフェニルアラニン、ヒスチジン、アルギニン
第6の栄養素・・・・・食物繊維・・・・・・・・・・・ 水溶性植物繊維質、不溶性植物繊維質
第7の栄養素・・・・・ファイトケミカル類・・・・・・ 植物由来の抗酸化栄養素類




【エネルギー(カロリー)の働きとは・・・?】
 糖質(1g/4kcal)や脂質(1g/9kcal)は、エネルギー(熱量)として使われます。エネルギーの75%「基礎代謝や体温維持」に使用され、25%「新陳代謝」などに使用されます。
 体温は、細胞内に共生している「ミトコンドリア」が、栄養素酸素水素カリウムを活用して作ってくれます。呼吸で得られた「酸素」は、体温を作るために、ミトコンドリアが必要としている元素なのです。体温を維持するという事はとても重要なことで、体温が1度下がると、免疫力が約30%、新陳代謝が約12%も下がると云われています。



【ミネラル(無機物質)の働きとは・・・?】
 人体を構成している物質は、有機化合物が約95%(水分、たんぱく質、脂質など)と、無機物質約5%(カルシウム、カリウム、亜鉛、鉄、マグネシウムなど約20種類のミネラル)で作られています。
 ミネラルは、生命活動にとても重要で不可欠な物質です。ミネラルは、免疫と深い関わりのある体液のpH(ペーハー)調整に使われています。健康な人の体液は、常に弱アルカリ性(pH-7.35)に保たれます。体液は、運動、たばこ、ストレスなどによって酸性化するので、調整役として「ミネラル」が必要なのです。これらの必須ミネラルは、主に骨(骨細胞)に貯められていて、必要な時に瞬時に、血液に分泌され全身へと送り出されて働きます。pHの調整には、主にカルシウムが使われます。


【ビタミン類の働きとは・・・?】
 第4の栄養素と呼ばれ、ビタミン類とは、体内において、特定の酵素と結合して「酵素類」が正常に働けるように補助している「有機分子」のことです。特に「必須ビタミン類」は、体内で合成出来ないため、食べ物から摂取することが必要なのです。ビタミン類は、個人の体質や生活スタイルによっては、平均値より必要量が増えることが多いのです。又、加齢と共に必要性が高まることと、利用能力も低下するため、不足にならないように十分摂取しましょう。
又、「必須ミネラル類」も、不足しないように栄養バランスに気を付けましょう。


【アミノ酸類の働きとは・・・?】
 第5の栄養素と呼ばれ、アミノ酸は、体を構成している「たんぱく質」を作るために最も重要な栄養素です。体内で合成できるアミノ酸と、合成できないアミノ酸があり、必ず「食べ物」として摂取しなければならないものを、「必須アミノ酸」と云い、大人で8種類、子供は10種類必要です。


【食物繊維の働きとは・・・?】
第6の栄養素と呼ばれ、水溶性と不溶性があります。消化器官内で糖分の吸収速度を遅らせたり、老廃物やコレステロールや食品添加物などを吸着し排泄する働きです。食物繊維は、人間の直接的な栄養にはなりませんが、腸内の「善玉菌の餌」となって善玉菌を増やし、「善玉酵素」を増産させ、免疫力を高めます。
食物繊維の摂取の目安として、大人の男性は 1日/25g以上を摂取、大人の女性は1日/20g以上を摂取することが必要とされます。


【ファイトケミカル類の働きとは・・・?】
第7の栄養素と呼ばれています。ファイトケミカルは「植物の生き方」のページでも説明しておりますので、参考にして下さい。
人間は、「酸素」「糖質」を利用して生きるため、「酸化」「糖化」「紫外線や放射線」などの「害」から自身を守るため、植物由来の「抗酸化の栄養素」が不可欠となります。ファイトケミカル類は、イソフラボン、カテキン、アントシアニン、リコピン、カロテン、オスモチンなど・・・・、約10,000種があると云われています。


【健康ですこやかに生きるためには・・・・?】
超高齢化、長寿化社会に於いて、健康で幸せに生きるためには「必要な栄養素をバランス良く食べるように・・・」と、国や自治体、テレビ、各メディア等から、数多くの情報が発信されております。それらの中から自分に合った情報を取り入れ、実際の食生活で実行することは、とても難しいことです。
幸いなことに、農耕民族の私達の先人達が、昔から「親から子へ」と言い伝えてきた食文化や生活習慣として、健康の3大要素は 「快食、快眠、快便」 であり、自らの体調変化を日々判断して、すみやかに生活を見直すことや、五つの色を食べる(緑・赤・黄・白・黒)、五つの味を食べる(甘・辛・苦・塩・酢)、住んでいる「地域の食べ物」を、しかも「旬」のものを選んで食べるようにすることや、野菜類では、葉・身・皮・種、根など、魚であれば、身も皮も骨も丸ごと調理法を考えて食べるようにするなどです。「健康に生きるための必要な栄養素」は、「健康に生きていた生命体」を出来るだけ「丸ごと食べる」ようにすることで、多種多様な「必須栄養素」がバランス良く十分に得られるのではないでしょうか。又、栄養に関することでは、「種類」や「質」ばかりではなく、「摂取量」も重要なことです。昔から、長生きは「腹八分目」「良く噛んで!」と言われてきました。標準体重を大きく超えることは、「食べ過ぎ」の証しです。


どんなに栄養のことを考えた食事をしても、個々の年齢や体力に適した、正しい「有酸素運動」をすることが 必要です。有酸素運動は、「筋肉量の維持」「ミトコンドリアの増加」となり、体温が上昇し、血流が良くなり、全身の細胞へと栄養素と酸素が十分に運ばれ、健康に生きるための基本なのです。
ジョギング、ウォーキング、ストレッチ、ラジオ体操、深呼吸、ちょこまか運動など、少しでも体を動かしましょう。昔から、体を動かした分だけ「筋肉は貯筋される」とか「筋肉はお店で売ってないからね!」とか、ことわざなどで良く云われるように、継続はとても大切な事です。
沖縄では、体に良いとされている食べ物やご馳走などが食べれるときには、「ヌチグスイヤサー」(命の薬だね)と感謝の気持ちとして、つい口から出てしまいます。


食事をするという行為は、他の「命」を奪っていることであり、本来ならば人間も地球の一員である以上、「食物連鎖の輪」の中に入らなければならないのですが、それは出来ておりません。
せめて、食事の時は、両手を合わせ「いただきます」・・・「ごちそうさまでした」と心より感謝することを忘れてはならないと思います。